見た目、『元気印』というのも考えものかも。
私、あちこち体ボロボロです。でも、誰も信じてくれないのよね〜 「またまた、こだは冗談好きなんだからぁ」って。
忘れもしない 平成15年3月19日。
空は晴れて風もなく、気持ちのいい朝でした。
小学校の卒業式のため、自宅学習だったちびだーに見送られて出勤。
主人が愛用していた、原付にしては大ぶりのスクーターで会社に向かいました。
主人が亡くなってから、3つ目の職場でした。
一つ目は着任早々、「旦那が死んですぐに外に働きに出るなんて信じられない」 「悲しいと思わないの?」などの言葉の暴力を
受け、パニック障害を発症し、退職。
二つ目はちょっと遠いけど、大手企業で、仕事の内容も自分的に満足で楽しく働いていたけれど、繰り返される義実家からの
呼び出しで遅刻・早退が多く、また私もストレスから気管支喘息を発症してしまい、契約は1クールで終わりました。
派遣担当の方のご尽力で勤め始めた3つ目の会社。ここも働きやすくて、「今度こそ長く勤めよう、早く戦力になろう」と頑張っていました。
その朝も、朝の体操に間に合うように余裕をもって家を出ました。
渋滞の隙間をスクーターで縫って行くのは怖いから、と、裏道の住宅街に入り、2tトラックの車1台分後ろを走っていました。
教習所だったら、「模範運転!」と言われるようなポジション、スピードだったのを覚えています。
それなのに。
ある逆ト字路交差点を通過しきる瞬間、「がしゅっっっ」と言う音とともに腰に衝撃を受けました。目の前が真っ暗。
次の瞬間は空を飛んでいました。見えたものは。「あ〜空が青い〜」
目の端に私のスクーターが横倒しになって路面を滑って行くのが見えます。「なんで〜〜〜???事故???」
次に見えたのは左肩越しに黒いアスファルト。「あ〜 私は叩きつけられてここで死ぬんだ」 ・・・そう覚悟したんです。
なのになぜか。
どこからか、「受身!!!」と聞こえました。え??? あ。はいはい。受身ね。
バンっっっ 地面に落ちる瞬間に左手でアスファルトの路面を叩きました。その勢いで路面を滑っては行きましたが頭と首は守りました。
でも。激痛に耐えられず、ことん、と路面に伸びてしまいました。
わらわらと人が集まってくるのがわかります。でも激痛のために目は開けられません。
救急車が来るまで、「寒いだろう」と布団をかけてくれた近所のおじいさんがいました。ありがとうございます。
救急車が到着。現場の状態を見て、明らかに頭を打っているだろう、もたないだろう、という対応で救急車に運び込まれました。
そこで私ははっと我に返りました。
私は派遣社員。無断欠勤は最大のペナルティー。「電話させてくださいっっっ」 救急隊員「・・・はぁっっっ???」
担当部署の課長に電話。「通勤途中に車にはねられました。救急車の中です。処置が落ち着いたら、またご連絡します。
今日は欠勤させてください」 課長「え゛・・・・・・・・?!?」
妹に電話。「悪いけど、車にはねられちゃったから、○○病院に来て。状態決まったらババとちびだーに連絡して。」
妹「え゛・・・?!?」
(ここでひとつ私はミスを犯しました。 派遣元の会社に連絡を入れ忘れました。おかげで、後で、と思っていたのですが、
会社から派遣元に連絡が入り、派遣元から実家に問い合わせが行ってしまい、ババとちびだーがパニックになってしまいました。)
この2件の電話をして、リュックに携帯電話をしまったところで私は気を失いました。
次に意識が戻ったのは病院の入り口。
ちょうどカンファレンスが済んだばかりだったので、救急室には大勢の先生方がいました。
救急隊員の方に行きつけの総合病院を指定したので、当然顔見知りの医師ばかり。
「○○さんだったのね〜 痛かったね〜 」と順繰りに大勢の先生方が顔を覗き込みに来てくれました。
速攻、検査の嵐。ちょうどそこに妹が駆けつけてくれたので、ずっと付き添ってもらいました。
PTSDから来るパニック障害のため、私はMRIはおろか、CTすら検査することができません。
でも、ちゃんと対応できている私の様子で、「頭だけは打っていないだろう」と、代わりにレントゲン撮影が何度も行われました。
激痛の走る左手に錘の入ったバッグを持たされての撮影。これが一番辛かった。
その結果が出たころ、ババとちびだーが病院に駆け込んできました。消防署に問い合わせて、事故と搬送先を確認したそう。
結果は。左肩の靭帯が全部切れ、肩の骨がばらばらになっていました。ひぇ〜
「これだけの怪我でなぜ頭打ってないの?」 「・・・受身取りました」 「・・・へ?・・・受身???」
先生と私のやり取り、今思い出すとかなりオマヌケ(笑
その日整形外科で手術の予定だった方を飛び越して、緊急手術を受けました。
本当なら局部麻酔でする手術。でも、パニック障害の発作が怖いので、全身麻酔で。
目が覚めたときには病室のベッドで、ちびだーがいました。
・・・心配させてごめんね。
