それから1週間、病院で過ごしました。
今、思うと不思議なんですが、手術・処置をしたのは左肩だけ。まぁ、受身を取ってアスファルトで大根おろしをした左
手のひらの擦過傷は消毒してもらいましたが。
・・・どんな姿勢をとっても腰が痛い。左足が痺れる。
「全身打撲、だからね。あちこち痛くなるんだよ  助かっただけ、奇跡だよね〜」の言葉に、「そんなもんか〜」と思っ
ていたのんきな私。

自宅療養可能になった、と退院。
何日かおきに状態確認に通院。術後1ヶ月したら、肩の金具取るから、そしたらリハビリ。
そのつもりでいたら、日に日に腰の痛みがひどくなってしまい、ちびだーの手を借りなければベッドから起き上がるこ
とも降りることもできなくなってしまいました。
いくらなんでもおかしい、と通院の時に主治医に相談しよう、と思っていたら、病院に着いたとたん、痛みに歩けなくな
り、痛みでしゃべることもできなくなり、また入院。
尾骨にブロック注射、でしょうか、してもらい、しばらく車椅子の生活になりました。
歩けない、てこれほどつらいとは思わなかったです。

事故のとき、とっさの受身で頭は守ったものの、腰骨をしたたかアスファルトの地面に叩きつけたため、神経を痛めた
んだろう、とのこと。
またまた半月ほど入院生活。その入院中に左肩の抜釘手術も受け、リハビリが始まりました。
1ヶ月も固定していた腕は、自分の物とは思えないほど筋肉が落ち、自分の意思では動かなくなっていました。
それを少しずつ、少しずつ。
療法士の先生の指示に従って動かして。可動域を少しずつ広げて。
2年間、リハビリしました。痺れはわずかに残るものの、歩けるようにはなりまた。
自分でもリハビリを兼ねて、と空手の稽古にも復帰し、水泳もし、サーフィンも始めました。

でも。
3年経った今でも左腕は自由にはなっていません。
「普通の生活」はできます。 本当に基本的なことなら。
些細なところで気がつくんです。
物干し竿にシーツを干すとき。右手で持ってかけて伸ばそうとしたら、右手で届くところに左手は届かない。
高い棚の上に物を載せようと持ち上げるけれど、左右の持ち上げる高さが違うから、落としてしまうこともしばしば。
道場で子供たちとバンザーイ。左の肘は伸びません。
体調のいいときの稽古でも、1時間を過ぎると左足に痺れが走ります。足の裏は感覚がなくなります。
以前ならとっさに左腕を出して庇えたことが今はできません。

自分の体であって、自分の体でない。そんな違和感を感じます。

「たられば」を言い出したらきりがないけれど。
あの事故さえなければ・・・そう思うことが多いのは事実です。